韓国・仁寿峰(インスボン)の岩場
2003年9月12日〜16日
田中・小倉夫婦・小倉友人・万福(記録) (小倉さんの妻・友人は15日に帰国)
東洋のハーフ・ドーム?といわれている仁寿峰は、本当にどでかい花崗岩のかたまりだった。ちなみに、今回チケット手配等のお世話になった杉本さんは単独別行動でどこかにハイキング。
9/12(雨のち曇)
小川山につづいて、今回も台風が接近中である。天気予報では朝鮮半島を直撃しそうだが、なんとかなるだろう。10時、関空を飛び立つ。ソウルは雨模様、節約のため空港バス(600円)・地下鉄(80円)・路線バス(70円)を乗り継ぎ、インスボンの麓ウイドンへ。登山口のトソンサまでは、お寺の無料送迎バスに乗る。(ただし寸志必要10〜100円)後は徒歩1時問で白雲山荘に到着。その頃に雨は止んでいた。台風が気になるが、聞いても解らない。(家に帰ってから朝鮮半島の南部をかすめ、場所によっては被害がひどかった事を知る)山荘にて夕食・宴会後就寝(寝袋持参)。(食事1000円・宿泊300円・地酒のマッカリ100円)
9/13(曇時々晴)
雨は降っていないが、岩も濡れているのでソウル市内観光にあてる事に決定。登山用具店を巡るが韓国製モカシムはもう売っていない様子。地元の店で昼食(鶏まるごとの鍋1200円×2+マッカリ)、後は市内をウロウロし、ウイドンで銭湯(400円)に入り、山荘に戻る。九州から来ていたグル一プは岩が濡れているのに登っていたらしい。ご苦労様。
9/14(晴時々曇)
いよいよクライミング、山荘から10分で大スラブ取付き。小倉夫婦ペア、田中・万福ペアでオアシステラスまでの2ピッチを登り出す。地元のガイドがスラブ下部をノーハンドで登って行くので、やってみるが恐いのでちゃんと基本通り三点支持で登る。テラスまでのアプローチらしいがピンがほとんど無いので結構緊張する。テラスで別れ、我々は仁寿A、小倉組は友情Bを登る。仁寿Aは広いクラック・狭いチムニー・広いチムニーと続き、グレードは5.6〜5.8だが、ピンもほとんど無く、クラック・チムニー・ナチュプロ初心者の私にとって最初は緊張の連続であった。始めはフレンズのセットに手間取っていたが、徐々に慣れてくる。次第に大胆になって、フレンズだけで結構ランナウトしても平気になってくる?(神経が麻痺しているのかもしれない)なんとか終了し、テラスまで懸垂で降りる。今日は日曜日という事もあり、テラスは地元のおっさん・おばはんで満員御礼、昼食時でもあり、ほとんど道場駅前状態である。体憩後、友情Bを登る。前に4人パーティーがいたが他のルートより空いていそうだ。但し、こちらのクライマーはバックロープでつながり、一人づつ順番に登るので、我々はかなり待たないといけない。1P目(5.7)のスラブは部分的に濡れておりピンが無いので、左側のクラックを登り右にトラバース、ただしノーピン。2P目(5.9)濡れたフェースを登り左にトラバース。ずっと濡れている。スラブに這い上がる所にピンが一本、それまではノーピン、恐かった。スラブも厳しい。上部が濡れていたので迷わずピンの上に立つ。3P目(=5.5)45mの長いチムニー、やさしいがとにかく疲れる。ザックを前に抱き、ひたすらバックアンドフットで地味に体を上げていく。途中フレンズ2箇所、立ち木1箇所でプロテクションをとるが、時間がかかって余計に疲れる。(小倉さんはノープロテクションで抜けたらしい)やっとこさテラスにたどり着くと、前組の若い女性が労いの言葉(意味は解らないが「お疲れ様!」と言ったような気がする)と共に満面の笑みで私を迎えてくれた。そのあまりの美しさ(小川山の金峰山荘の受付嬢より美人※夏の小川山の記録参照)にびっくりして、木の根をつかんだ手を放しそうになってしまう。危うく落ちるところだった。その美女からボリ容器に入った液体を勧められたので、喜んでいただく。(マッカリかと思ったら、ただの水だった)自己ビレイもしていなかったので慌てて取る。田中さんのビレイをしていても横の美女が気になり、手元がおろそかになる。しばらく(かなり)時間が経って、うめき声が聞こえてきたので田中さんの事を思い出す。案の定、美女が差し出した水を嬉しそうに受け取っていた。その前組から先行を勧められたのでテラスで順番を入れ替わる。3P目(5.7)左上のダブルクラック、当然ピンは見当たらない。前組リーダーの男性いわく「べリー・イージー!」しかし、そんな事は信用できない。半分くらいは濡れているではないか!悪い予感がするが5人(美女も含む)が見守る中、登り出す。右のクラックは濡れているので使わず、左のクラックを使いレイバック気味に登る。10m上でやっとフレンズをとるが、クラックは濡れてくるし角がだんだん丸くなってくる。左右のクラックで突っ張れば利きそうだが、いまさら戻れない。美女が見ているのでフレンズをつかむ事も出来ないので、その態勢のままズリ上がり左右が合流するあたりまで必死で登る。濡れているが傾斜も落ち、下からは見えなくなったので一安心。5mほどうえにピンが見えるので慎重に登る。クリップ後、安心したのか足を滑らし50cmほど落ちるが耐えて止まる。濡れた溝を登り終了。タヌキの腹(5mほどのスラブで結構すべる)を登り頂上へ。記念撮影後、懸垂2回(空中懸垂有り)でコルに下降。コルより10分で山荘着。先に戻っていた小倉さんたちとビールで乾杯。小倉さんは、今日は1本しか登っていないし、明日は平日で空いているので3本は登るといっている。
9/15(晴時々曇)
まずはシュイナードAから登る事にする。今日からは田中・小倉・万福3人パーティーである。昨日の2本はテラスから120〜130mくらいだったが、シュイナ―ドAは200m近くある。1P目はやさしいフェース、2P目はディーエドルからレイバック気味のクラックと順調に登る。3P目はずっとレイバックでかなり疲れてくる。核心は4P目(5.10a)ここで両手にテーピングし気分はクラッククライマーだ。10m上の小ハングを越えるところにピンが見えるが、先のクラックの様子がわからない。フレンズ節約のため、5m地点で石ころにテープを巻き、溝に引っかけてプロテクションとする(結構不安)。ハングを越えると30mまっすぐにクラックが見える。(「クラックはフレアーしており、ジャミングがきめづらく、見た目より難しい」解説書より)納得である。しかし、ジャミング技術の無い私にとっては全くきめる事ができず、A0.5?クライミングに終始する。その後ルートを間違い、やっとの思いで終了点にたどり着く。同ルートを懸垂下降し、取付きに戻った時には6時問が経過していた。6時の夕食の時間までに山荘に戻らないと心配をかけるので、不本意だがシュイナードA1本で諦めざるをえなかったのでした。医大ルートも登っておきたかったのだが残念!
9/16(晴時々曇)
6時、今回3本しか登っていなかったので、4本めの登攀として白雲台頂上を目指す。階段・手摺付きで余裕のフリーソロである。頂上は仁寿峰より高く絶景だ。朝から地元のオッサンが焼酎飲んで宴会をしていた。7時に山荘に戻る。朝食(当然マッカリも飲む)後、お世話になった白雲山荘を降りる。ウイドンで又銭湯に入り、ソウル市内で昼食(キムチチゲ600円)とマッカリ、空港バス(700円)にて仁川空港へ。19時、悔いを残しながらも韓国を後にする。また来年、ジャミング技術をマスターしてリべンジに来るぞ!そして韓国語とハングル文字も少しは勉強して…一緒に行きましょう。
(万福)
